メンタルヘルス
現在日本では、約384万人(人口の3%)がうつ病だと言われています。
そのため、メンタルヘルス(こころの健康)という言葉を耳にすることは多いと思います。
企業間競争の激化、成果主義の導入など、職場環境を巡る様々な理由から労働者のストレスは高まっており、労働者がストレスをため込んで起こす心の健康度の低下は、著しいものがあります。
その結果、労働者の作業効率が著しく低下したり、最悪の場合には、休業、自殺などの深刻な問題を引き起こしかねません。
このように、職場のメンタルヘルスの問題は、労働者個人のみならず、企業全体の効率性や生産性にも影響を及ぼすもので、職場における健康の保持増進対策は、労働安全衛生法でもうたわれております。
企業としては、このメンタルヘルスの問題にも適切に取り組んでいくべきであり、例えば、サービス残業はもとより、残業代を支払っていたとしても長時間労働を放置していた場合には、労働者の健康被害について、安全配慮義務違反を問われ、多額の損害賠償責任を負担させられることがあります。
また、民事責任にとどまらず、行政、刑事責任を問われる可能性もあります。
特に、労働者の病気を理由とした配置転換、降格、退職勧奨、解雇等については、注意して実施しなければ、あとで、企業サイドが思わぬ責任を追及されるおそれがあります。
企業が行うべきメンタルヘルス対策例
- メンタルヘルスに関する企業の安全配慮義務の洗い出しとその対策
- 長時間労働の軽減対策(過労死、サービス残業対策)
- メンタルヘルス不全者に対する対策(休職制度、復職支援)
- 労働者一般の健康管理に関する対策(健康診断等の適切な実施、通達、ガイドライン等の遵守、安全衛生教育)
- 職場環境の整備に関する対策(セクシャルハラスメント 、パワーハラスメント対策)
メンタルヘルスは、企業の発展と存続に大きく影響します。ぜひ弁護士にご相談下さい。
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